細密な白と茶の縞層がアイ(目)を描く、茶の胎に白の縞の縞瑪瑙(アゲート)大玉 人気

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アイ(目)・ビーズは、西アジアなどでの「邪視」信仰に起源を持ち、邪悪な視線を跳ね返し、身に着ける人を不幸から守る護符として古代から用いられてきました。本品は、前2500年頃、メソポタミアの神官が身に着けたとされる、縞瑪瑙(アゲート)の「単眼」ビーズです。アイ(目)・ビーズは、この後、フェニキア玉やイスラム玉のガラス製ビーズに継承され、ベネチア・ビーズのモチーフにもなりました。本品はこれらの原点に位置します。  本品は、長さ約3.1㌢と大きく、茶の胎で中央に白の点、それをとりまく茶の環、その外に白の細い環が、アイ(目)を描くように切り出されています。その外側には、6層の細い白の環が見られます。さらに外側には、20本くらいの細い白の輪が流線形を描き、これらの紋様は、自然が生み出す不思議な美しさを浮かび上がらせています。  西アジアや南、東南アジアのビーズに詳しい方から入手した時、本品は、西アジア出土、祭司の護符玉として頸飾に含まれていた「単眼」ビーズと説明を受けました。縞模様が極めて細密で、不思議な印象を与えます。護符として大切に使い込まれて来たとの説明も、説得力を感じます。  本品には一ヶ所、表から裏にかけて、黒い線のキレが見られ、その中央に小さく浅い窪みがあります。窪みの摩耗などから、制作時か、少なくとも古い時期のキレと考えられ、使用に支障はありませんし、自然が生んだキレと見なせます。  本品裏側には径2㍉ほどの小さな孔が多数見られ、一部は白の層にできた孔が見られ、孔の縁は使いこまれて滑らかになっています。天然の瑪瑙を、表側のようにアイが現れるように制作したわけです。また、古い穿孔の特徴を示し、孔の入り口がやや大きく、中央に向かってやや小さくなり、また、穿孔する器具も上下で少し太さが異なっため、孔のサイズが上下で少し異なります。中を除くと苦労して丸くくり抜いた跡である丸い環が何層にも奥に繋がっています。  History of beadsの付表にも、赤と白で幾層を、本品と同じように描いた縞瑪瑙254が、メソポタミアの前2300~前2200年に掲載されています。本品の方が、縞の層は圧倒的に多数で細かです。  数千年前から護符とされる本品は、不思議なパワーストーンとして頂けるかと思います。  長さ(長径)約31㍉、幅(最大) 約21㍉ 孔径 約2㍉、及び、約1.9㍉

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